#24  グリーンワタミが考えるエネルギー

居酒屋の和民が再生可能エネルギーの分野にも進出しているらしい。名前はワタミファーム&エナジー株式会社。驚いたことにワタミグループは2012年に風車も建設していて名前は『風民(ふーみん)』というらしい! 最近は和民の宅食をデリバリーするバイクを目にすることも多く、そのネットワークで電気の販売を計画中なのだろうか?でも、正直ブラックの印象があるけど、、。そのあたりをワタミファーム&エナジー株式会社の代表取締役の小出さんにズバリ聞いてきました。


ー 元々は、農業からきてるのですか?

小出:ファームアンドエナジー、農業の部分とエナジーを一緒にしました。植物は太陽のエネルギーを光合成によってエネルギーを頂く。人間1カロリーも作らないんですよね。生きて行く為には植物からカロリーを頂いて、後は太陽のエネルギーが水になって風になって。

— 循環している訳ですよね。

小出:そのエネルギーを使わせて頂くのがエナジーだと。ですから太陽の恵みをいかに活用するか。そんな思いで風車も始めました。根にあるのは原発のない世界を作りたいと。風車、太陽光、バイオマスの検討もしています。我々は北海道の有機農業、エナジー事業、環境事業、再生可能エネルギーの地域に社員が出向してて。メガソーラーがきっかけで地域づくりのお手伝いをしています。

太陽のエネルギーが水になって風になって

—凄いですね。生活クラブさんみたいですね。

小出:考え方は生活クラブさんの考え方と非常に近いと思ってます。みんな参加型で地域を元気にする。

— 全国で一応買えるのですか?

小出:買えないのが北陸と四国と沖縄ですね。そこ以外は、全部供給できるように整いました。東京ガスさんがキャプテン翼を使って凄いお金を使ってコマーシャルをやっていますが、そういうのにはお金をかけないです。例えば新聞一面出すには2000万円かかるんですよ。私たち営業基本方針は紹介いただいたお客様と、繋がりたいと思う人間と会社さんに供給をすること。「安くて早くてうまい会社選びます」みたいなコスト競争になると不毛な戦いになってしまうので。

— 価格競争するとガソリンスタンドみたいなりますよね。

小出:我々は電気の供給のご提案と地域電力のご提案をしています。作りたい世界は地域電力でソーラー発電もあるし、森もあるし、農場もあって、1次産業もある。そして製造業があって3次産業で消費をする。出て来た廃棄を農場に戻してバイオマス発電を市民のみなさんに提供をする。食材を提供をするルートとエネルギーを提供をするルートがある、そんな地域会社をやりませんかと。原発に頼らない、化石燃料に極力依存しない日本の大地を次の世代の子ども達に。それで森林事業なんかもやっています。

日本の大地を次世代の子ども達に

— 間伐材とか取ってるんですか?

小出:大分県臼杵市の市役所に社員が出向していて森林整備をしています。地方は結局担い手が少ないんですよね。

— そうですよね、高齢化してますしね。

小出:ですから若い人間が4人行ってですね向こうで森林で働いています。

— ヘルメットかぶってやってるんですか?

小出:やってる人間と、計画を立ててる人間、エネルギーの検討をする人間が張り付いています。チャレンジしたいなと思ってるんです。今、ゴルフ場のクラブハウスに差別化として、オーガニックなサラダを提供するサービスを提案をさせて欲しいと話をしています。

— 凄いですね!この野菜は一般の人も買えるんですか?

小出:今はですね、そこ弱っちくてですね、社内販売はしていますが、外部販売は限られてるんです。今期はもっと外部にも売っていきたいなと思ってるんですが。

— でも、この宅食の延長線上だったら

小出:これが、10%ぐらいで、外食で4割ぐらいなんですよ。

— そうなんですね、100%ではなかったんですね。

小出:ええ。40%ぐらいだと目立たないじゃないですか。500店舗全部に100%供給するのは難しいから、例えば50店舗ぐらいにオーガニックな物でと考えています。そんなこともやっていこうというのが2016年度の大きな目標です。

—凄いヘルシーな居酒屋ができると単価高くても良いですものね。

小出:そう云う居酒屋だと10時になるとアルコールストップです。これはお客様の健康管理でノンアルコールなら提供できるんですが、とかね。

目指すはお客の健康管理をしてくれる居酒屋

— おかさんみたいな、でも昔の町の飲み屋といえばそうですものね。

小出:「飲み過ぎですよ、お客さん!」みたいなことが言えたら良いですね。明日の朝すっきりして、今日の仕事がんばるぞーって。

— 巷でブラックとか言われてるのと全然違う方向の会社なんですね。

小出:やっぱり会社がそれなりの規模になってくると、一本にまとまっているかと言えば、売上あがって安ければ良いじぁねーかみたいな感じの流れもあって。だから、グリーンワタミを分けた方が良いんじぁねぇかと話をしています(笑 ※7月1日よりCIを変更してグリーンワタミになりました。

ブラックじゃない、グリーンワタミが考えるエネルギー

—廃棄物の堆肥サイクルは出来上がっているんでしょうか?

小出:出来上がっているんですけどパーフェクトかと云うと、堆肥作りはやっぱり難しいですね。

—素人考えでは全部バイオマスでいけるかと思ってしまいますが。

小出:そうなんです。ですから今はエネルギー利用として、それを集めてエネルギーとして炭素分を使うのはあると思っています。

—そんな風に電気とか生活に密接なところで情報が出てくれば働いてる人達の感覚が変わってくる様な気がしますよね。

小出:おっしゃる様にワタミファーム&エナジーが電気でこんなに面白い事をやっているのがわかってもらえたら嬉しいです。社内でフリーエージェント宣言が年に1回できるんですけど、4月に4人程私の所に来てやりたいとありました。

—えっ、それは何ですか?居酒屋でやってた人が移動したいと。社内の人気セクションになってるという事ですね。

小出:変態になりたい人はこの指止まれという感じですかね。ある種の変態集団なんです(笑。

—がははは(笑。なんか時代の流れを敏感に感じている人からすると、とても興味深いと思います。面白い取り組みを計画中ですものね。

小出:チャレンジしたいと云う人は若者だけでなく、中堅もきます。そんな仲間と一緒に新しい事にチャレンジして行こうと思っています。

ワタミファーム&エナジー株式会社
東京都大田区羽田一丁目1番3号
TEL 03-5737-7108 http://www.watami-ecof.co.jp/

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