#66  水にまつわる不思議なお話(前編)

“寝る前のコップ一杯の水は命の水“”美容と健康のために水を飲みましょう“だれもがこんな文句を聞いた事があると思う。人間の体の60%は水分で出来ている。それほど水とは人間が生きていくためには大切な成分…ということはよく知っていると思いますが… 子どもの頃から体がボロボロだったという株式会社プロトンパレスの小羽田氏。 しかし、38歳にしてその死にかけた自分の体を生き返らせてくれたものは『水』だったという。水の素晴らしさに目覚め、水の可能性を追求しているうちに日本の水の危機を知ってしまい、巨大な力との戦いに。敗れたからこそ伝えたい、『水』の秘密を語っていただきました。

チック症に弱い胃腸や歯、二次感染による肝硬変。ボロボロだった少年時代が38歳で水に出会って変わった。

ー今はお水の専門家ですが、キャリアのスタートはなんだったんでしょう?

小羽田氏(以下小羽田)「もともとは文系で経理販売のサラリーマンでした。自営業になってから取引先にお水のメーカーが「浄水器を作った」っていって勝手に取り付けて行ったんですよ。その水を飲んだらぐんぐん体が良くなっちゃって。それから水の世界に入ったんですよ。 巷に溢れる健康法と食養法とか全部やったけどなんの改善も見られなかったと。たまたま38の時にある水を飲んで‘あれっ!’って思って。そこそこ商売も成功していたんだけれど、それで金儲けよりも突然そこで水に対するスイッチが入ったんだね。」

ーそこでなんか長いところ探していたもんが見つかったって感じですか?それはどんくらい劇的に変化があったんですか?

小羽田「劇的な変化じゃなくて今まではいいことなかったのよ、体にとって何にもね。だけど、水を飲んでいいことができたのよ。あれ?ちょっと疲労感がなくなったとか。そうしたら、おしっこが出はじめたのね。ほとんどおしっこに行かない人だったのね。」

ー本当に体の中が動き出したって感じなんですかね

小羽田「メーカーが取り付けて帰ったものは、こんなの返そうと思っていたから、『何がいいんだ、この水は』って聞いたら、『酒を飲んだあとこの水を飲めば二日酔いが無い』って言うんだよ。うそばっか、おれはC型肝炎も持ってるんだぜって思っていたのよ。酒が抜けるわけがないって。それを確かめるために寿司屋さんに行って吐きながら飲んだよ(笑)本当はお酒飲めないから(笑)本当、死ぬかと思ったよね(笑)それで2時くらいまで飲んで、帰って言われた水を2リットル飲んだの。それで生まれて初めて二日酔いがなかったの。翌日。それで、あ!えっ?って思ったの」

ーまんざらうそじゃないかもと?

小羽田「というよりも、今までいいことがなかったのに、いいことが3つくらいできたわけですよ。二日酔いがない、おしっこがでる、疲れが出ない、抜けやすい軽くなると。それで、担当者に言ったのよ。今まで売っていた製品を多分売らないよ、これ面白いからメーカーが売った客を紹介しろっていったの。本当にどうなっているかリサーチしようって」

ー買っているユーザーの声を聞きに行こうと?

小羽田「どうなるのか聴きたいって、それで何件か紹介してもらって。速攻聞きに行ったんですよ。最初ね。その中の一人で医者がいたんです、東京警察病院の。その先生は病気にかかっていて治療をしながら働いていたんだけど、このまま東京警察病院で治療を受けていると自分は死ぬと思ったんですっていうんですよ。で、水を飲んでよくなったって言うんですよ、その医者が。そこで『先生、ちょっと一緒にやらないか』っていって水の治療方法を使う診療を持ちかけたんだ。その医者も自分がよくなるために、禁止されているんだけれど診療所を勝手にひっそりこっそり出したんですよ。田舎に。」

水を飲むだけで病気が良くなる研究をすることに。・・・

田舎に開業した診療所で水を飲むだけで病気を治すという手法を使い続け、データを蓄積していった小羽田氏。

ーその病院で浄水器を売るより水の問題を突き詰めようと?

小羽田「おれその時金を持っていたから、別に働かなくていいし。やっぱりすごい興味があったんだ。水を飲んだことで自分が変われたから。それで先生おれも一緒にやらせてくれと金にもならないところに入っていっちゃった(笑)」

ー研究所を立ちあげようとしたんですか?

小羽田「研究所何て立派なもんじゃなくて、ただお医者さんとやったの。水飲んだらどうなるんだろうと。自分は患者さんで通おうと。だから水飲み治療なんですよ。僕らは‘水治療’といってますが。」

ー薬を飲ませない、ただ水を飲ませるだけ?

小羽田「異常でしょ?だから患者こない(笑)」

ーこないでしょう。何かキナくさい宗教のような・・・

小羽田「そうでしょう(笑)お水教って言われた(笑)初めは誰も来なかったよ(笑)でもね不思議なのはお医者さんが警察病院で治らないって言われていたのに、警察病院の中で『変なことをして病気が治った』っていう噂が立った。警察署員の中でそういう情報を漁った警察官がいたんですよ。で、ちょっと私も試してみようと診療所に来たんですよ。」

ーそこいくとどうなんですか?水だけっていう?

小羽田「飲むだけ。でもね水だけじゃダメなんですよ、ちゃんと手法があるの。一番最初に始めたのは体を温めろと。温浴しながら水を飲むことで体の中からリセットしていくと。体を洗おうっていう感覚。中も外もね。考え方が、病気って悪いものが入ってきて体に溜まるっていう考え方をしていたんで。 そして量が飲める水を探して、飲んだ時に吸収のいい水を探すんですよ。水道水だと吐き気しちゃうんですよ、塩素だから。量を飲むとね。ミネラルウォーターとか天然水だとお腹がパンパンになるんです。吸収しない。」

ーなんでなんですか?ミネラルの関係ですか?

小羽田「いや、これはミネラルは関係ないんです。なんでかわからないでしょう?なんでかわからないから研究するんです。」

ー最初の治療の時も山のどっかの綺麗な水を?

小羽田「いや最初から色々やって試したから電気分解の水なんですよ。通常健常者は体を維持するのは2リットル以上必要だと。1日にね。ちょっと病気になって困ったなってなったんだったら3リットル以上にしようと。もっとすぐよくなりたいとか急ぐ場合は4リットルにしようと。」

ーなんかのルールに則ってなんですか?

小羽田「一応あるけど、目安で飲みながら判断するとか。おれはヒヤリングしたりオシッコチェックしたりとか。」

ーそうやってあなたは増やした方がいいとか減らした方がいいとか。なかなか普通の人が受け入れにくいですね

小羽田「そうそうだから最初誰もこないし。でも評判が出始めて病院の周りから来るようになって。でも退院したらまた同じ病気になって帰って来る。日本人は…世界中の人も一緒なんですけど病気は医者が治すものと思ってる。薬が治すと思っている。だから水を飲んでねって言っても一切聞いてくれない。ここでよくなってもまだ具合が悪くなって帰ってくるんだけど、僕らにとってはありがたかったね、やっぱり環境で病気になるんだっていう確信がもてたし。だから体の中から環境を変えればいいんだって。」

ー全てが生活習慣病ってことでしょうかね?

小羽田「難病も生活習慣病なんだって。もちろんガンだって生活習慣なんだって。だったら治った生活習慣に変えればいいじゃないかって。でも人ってそうそう変えない。恐ろしいところで洗脳されてきているから。医者だ薬だでしょ?」

『水を飲むだけで病気が治る』治療が評判を呼び、そうなると儲けようとする人が自然と集まる。この仕組みは世の常だが、その時小羽田さんに転機が訪れる。 水治療が認知され広まっていったのに厚生省の指導で治療そのものをする病院がなくなったという。

ー生活の中の水を変えるだけで体が変わる。

小羽田「評判が評判をよんでふわっと行った時があるんですよ。そうしたらマスコミとかがきて。水で治るってすごく面白いじゃないですか?テレビ局も来るし、健康雑誌も来るし、新聞社も来始めたんですよ。そうしたら全国的に名前がわーっと売れちゃって。いろんな人がきた。そして全国から医者が集まり始めたんですよ。うちでもやってみたいって。それでたくさんの医者に教えて、こういうやり方でやるんだって。教えて、たまたま関西の医者が『関西の方はうちがやる、関東以北は先生のところでやってくれ』ってすみ分けをしちゃったわけですよ。そうしたらこの関西の医者がテレビ局に売り込んじゃったわけですよ。」

ーお水で病気を治して医療革命を起こすんだっていう勢いですよね

小羽田「中でも桜井良子っていう今は議員のあの人が『今日の出来事』っていう番組を持っていたんですよ。夕方の番組の中で3日間特集したんですよ『奇跡の水治療』という内容で。そこへ売り込んだ大阪の病院が出たんですよ。それで一躍全国に知れるようになったんだよね。その頃はうちは全国にひろまった水治療をする病院でデータとってた。それが水分析の会社としてのはじまりかな。」

ーエビデンス集めみたいなことをしてたってことですか?

小羽田「そう。先生たちのですね。この水を飲むとどう変わるかとか。病院の中で食事を変えたら、水を変えた食事を変えたらどうなるかとか。」

ー治療だけではなく生活の中での水を変えたらどうなるかとか。

小羽田「そうそう。そうすると10日くらいで便と尿が変わるとかいうデータを出していたんですよ。食べる時の水を変えるだけでこんなに変わると。一気にあっという間に火がついちゃって、お水の機械が年間で100万台もうれるようになっちゃったんですよ。高ーい機械が。2年くらいはうまくいっていたけど、そこへ注意が入ったのよね、お医者さんの治療方法にはお水を使って治療する治療法はないと。」

ー厚生省あたりからそれはおかしいと。医療行為というなと

小羽田「そうそう。お水を使って診療報酬を請求するのはおかしいと。これはおかしいと。だから使ってないって言っても置いてあれば使ってて嘘かもしれないじゃないですか。だからお水を一切使わないって条件で診療報酬を請求してくれというルールになっちゃった。」

ーじゃあ、もう、浄水器をはずせってことですね。

小羽田「水治療を一緒にやっていたお医者さん、大体600人くらいやっていたんだけれどうちが検査をやってたんですが、全員辞めました。もう商売にならなくなるし、しまいには一緒にはじめに始めたお医者さんも辞めた。そうなると私もハシゴがなくなっちゃって。ただ、私はその時は測定屋さんに変わってた、病院データを測る方っていう役割をやっていたから。」

ーそれで水の検査のスペシャリストみたいな

小羽田「になっちゃったの。たまたまテレビでニュースになったときに私の本がたまたま書店に並んだ翌日だったんですよ。めちゃめちゃいいタイミングでしょ? それで10万部超えちゃったの。それがきっかけでテレビに呼ばれるわけですよ。そうするとお水作っている会社とか売っている会社とかミネラルウオーターを扱っているところとか浄水器屋さんとかがくるわけですよ。測定してくれって。そういう時代もあったんですよ。どこへ行っても経済規模が大きくなっちゃったから、今度は逆にどんなに学者が集まってもうちが一目上みたいな感じになっちゃったんですよ。」

国からの水の検査依頼で発見してしまった日本の水道の危険

ー大権威になっちゃったんですね。それで国から水道管とか調べてくれとかなっちゃったんですか?そりゃ国の方からなんか変なことが出てくるとは思わないですよね

小羽田「ある程度の汚れをやって欲しいわけですよ。で経済産業省だから新しいビジネスを起こそうとしたんですよ。震災前ですからね。すごい景気が悪かったから。それで何兆円産業になるはずだったんです。水道管が汚れているから、水道管を洗うビジネスを興そうと考えていたんですね。あれを経済産業省の資格でやらせようとしたんです。発行して。」

ー管理技師とか作ろうろしたんですね。危険物取扱みたいなライセンスビジネスみたいな

小羽田「その時に間違えてうちを測定の委員にしちゃったんです(笑)それで始まったんです。ところがこの成分をみつけちゃって、発がん性物質。それも異常な発がん性物質だったの。これは国民に言った方がいいですよと。これは水道管に塗っているのではなくて本管からくるんだと。だから日本全国なんだと。」

ーそれはえらい発見ですね。それは担当の経済産業省の担当の人からしたらいやでしょうね。表向きは出せないし、パンドラの箱を開けちゃったような。

小羽田「だからすぐ閉められて。国会まで行っちゃったんだもの。私は言っていないが、民主党の議員が公開した。だから本当は知っているんですよ。そのあとすぐに民主党が政権とったじゃない。そうしたら民主党はそのあと何にも言わない。信じられない。消えてなくなっちゃった。」

ー言ってしまえば別の結果で何もなかったですよと。経産省が考えていた認証何とか士のビジネスもなくなっちゃった?

小羽田「言うなればうちは経済産業省のお抱えだった。経産省の仕事ってずーっとあるのよ。水道管を洗うごとに計り続けなきゃいけないのよ。すごい仕事があってびっくりするくらいの大手になったのよ。それがね、発表しないって言うから。発表しないでいいの?じゃあ本を書くからって。バカだから本書いちゃって(笑)」

ーそれは正義感ですか?こらしめてやろうっていう?

小羽田「いや、そうじゃなくて、国民はいい水を飲んで健康なるべきでしょう。自分は水で健康になったし。だから水道管を通った水は危ない水だっていう結果が出たということを結構な問題になっても言うべきことでしょう。だって、全国民に関わることだから。水道水使っているのは全国民じゃないですか。

ーで一応プレス発表をしようってことで準備を?

小羽田「したんです。プレス発表。結構取材にきたんです。きたけどニュースにならなかった。みんなで盛大にやろう、頑張ろう頑張ろうってやっていたのに・・・」

ーなんだったんですかね?なんかの圧力があったんですかね?

小羽田「多分止められたんでしょうよね。その時の首相がないって言っているのに、外注先の会社がなんか言ってもそんなの載せんなよって」

ー基本的にそれやっちゃうと、訴訟問題になるでしょう?

小羽田「水道管取り替えろとか。今度はガンの水道でガンになったって訴訟になるでしょう。国民が全員が相手ですよ。俺らもすごく悩んだのよ。パニックになってひどくなるだろうと。破綻するだろうけど、こういう風にしたらいいですよって言う提案もできるんじゃないですかと。簡単に取れるんだから」

ー本は出したんですか?

小羽田「本はうまく売れなかったの。新聞の下の欄にも入らなかったの。広告打てなかったの。そこまでやるかって(笑)それでね、ちょっとね、これはダメだと思って。」

ーもう仕事もなくなったんですよね?

小羽田「ちょっと異常ですよね。でもよくよく考えたら自分が水で体を改善したじゃないですか。だからやっぱり恩返しみたいなところがあって、おかしな水なんだからそれを飲むんじゃなくてちゃんとした水を飲んで健康を取り戻してもらえるんじゃないかなと。結構かっこいいところにいたんですよ。吉祥寺の駅の近くに。30坪くらいの綺麗なところに。でもああ食っていけないって思って(笑)それなら色々言わなくてもいいからご縁のある方だけにしようと、で今の商売を始めたんですよ」

後編へつづく

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