#21  生活クラブエナジーの電気を選ぶことが未来を選ぶこと 前編

今回、我々ハッピーエナジー取材班は6月から首都圏での電気の共同購入をスタートさせた 生活クラブエナジー の半澤彰浩専務理事を訪ねてお話を伺ってきました。自然エネルギーを選びサスティナブル(持続可能)な社会作りを目指すお話が聞くことができました。

—これまでの経過を教えていただきたいのですが。

半澤:環境に負荷をかけないとか、瓶をリサイクルするとか地球温暖化への取り組みを共同購入を通じてしていたのですが、それだけでは地球温暖化の問題には対処できないという認識がありました。エネルギーを減らすのはすごい大事だと思うのですが、エネルギーを作るチャレンジもするべきじゃないか、そんな議論を2009年にしました。そして生活クラブ生協神奈川の40周年の事業として、次の10年に向けた、起点にしようということで、風車を作りました。

—6年前から電気の共同購入を検討していたということですね。

半澤:この風車を立てた理由は自分達で発電事業もやって内容を把握しながらたかだか一気の風車ですが、これを立てることでエネルギーを協同組合の市民が自治して選択できる社会のスタートにしていこうと考えて、自分たちでやろうということでやってきました。

—建設当初はご苦労も多かったと思います。

半澤:311以前は自然エネルギーについては冬の時代と言われていて、広がらなかったのですね。我々の風車も久しぶりに立った風車だと言われたぐらいですからね。

自然エネルギーの拡大を目指して

—すごいですね、自由化だから慌ててやり始めた訳じゃないのですね。その頃から今までの旗振り役は半澤さんなんですか?

半澤:はい、そうでね。当時から風車作ろうと言っていたので、その言い出しっぺのツケを今だに払っているだけかもですが(笑

—いやいや、パイオニアじゃないですか(笑

半澤:言い出しっぺだから、責任取れみたいなことかも知れませんね(笑

—webページを見ると契約者数限定ですが、販売は自然エネルギーの割合を守りながらということですか?

半澤:うちは35万世帯の組合員がいるので、事業所ベースでは足りてるんです。それに35万世帯の半分は切り替えたいと言っていただいてるので、いろんなところから電気を調達して対応すると再エネ比率が極端に低くなってしまうのですね。だから段階的に進める方針にしました。再エネの電気で押していきたいのですから。

—それは心強いですね!

再エネ比率を30%〜60%目指して

半澤:プラス連携できる市民発電所や連携できる企業、生産地で調査開発中の場所もあるので調達先は広がってきてます。やれることでみんなで議論して再エネ比率を30%〜60%を基準にする。これをメニューにしています。

—生活クラブのルールとしてですね。

半澤:そうですね、初年度は1万3千世帯をぐらいを10月にやろうと思っています。

—6月からやられてるのは先行トライアル的な感じですか?

半澤:10月からは北海道から兵庫まで全部やるということですね。

—金額はいかがでしょうか

半澤:金額はハッキリしていまして、我々は安くしないで規制料金です。経産省が決めてる規制料金でやります。これは発表されてる価格ですね。逆にいうとメニューはこれだけで30%から60%再エネ比率を目指しますということです。価格競争には巻き込まれたくないので。

後編に続く。

生活クラブエナジー http://seikatsuclub.coop/coop/press/20141121a.html
生活クラブが2013年に生活クラブ総合エネルギー政策を策定。その基本政策「脱原発」「エネルギー自給」「CO2削減」です。そして人と自然が共生していく社会をめざし「つくる」(自然エネルギーをつくる)、「使う」(自然エネルギー由来電力を選択して使う)、「減らす」(省エネをすすめエネルギー使用を減らす)。㈱生活クラブエナジーはこの3つ柱を具体的に実現する会社として2014年10月に設立されました。

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